さんち 〜工芸と探訪〜

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プラントハンター西畠清順に教わる、日本の園芸 十二ヶ月

7月 砂漠のバラ「アデニウム」

投稿日: 2017年6月22日
産地: 東京
編集:
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こんにちは。さんち編集部の尾島可奈子です。
日本の歳時記には植物が欠かせません。新年の門松、春のお花見、梅雨のアジサイ、秋の紅葉狩り。見るだけでなく、もっとそばで、自分で気に入った植物を上手に育てられたら。そんな思いから、世界を舞台に活躍する目利きのプラントハンター、西畠清順さんを訪ねました。インタビューは、清順さん監修の植物ブランド「花園樹斎」の、月替わりの「季節鉢」をはなしのタネに。植物と暮らすための具体的なアドバイスから、古今東西の植物のはなし、プラントハンターとしての日々の舞台裏まで、清順さんならではの植物トークを月替わりでお届けします。

7月はアデニウム。別名「砂漠のバラ」と呼ばれているそうですが、その名前の所以とは?今回も清順さんが代表を務める「そら植物園」のインフォメーションセンターがある、代々木VILLAGEにてお話を伺いました。

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◇7月 砂漠のバラ「アデニウム」

ぽってりとした形が可愛らしいでしょう。アデニウムは塊根(かいこん)植物と言って、根や幹が養分を蓄えて大きなかたまりのように太る植物の一種です。中でもこれはアラビア半島の乾燥した荒れ地が原生地の、アラビカムという品種。

もともと日本に入ってきていたのは寒さに弱い品種で、印象もこれといって強く残っていなかったんです。ところがイエメンに初めて行った時、乾いた砂の、何の色もない荒野でピカッと冴えるように咲いている花を見つけました。それがこのアデニウム・アラビカムです。

一帯は今では戦地となって入ることの難しい荒地です。殺伐とした無味乾燥の大地に素朴なピンク色の花が咲いている。感動しました。なんて美しい花なんだろうって。

ぷっくりとした姿も面白いし、この「砂漠のバラ」を世間に訴えてみたいと動き出したのがちょうど6年前くらいだったかな。暑さはもちろん寒さにも強くて育てやすかったのも受けて、一気に人気になりました。日本での塊根植物ブームのきっかけになった植物です。

現地では樹齢数百年くらいの大きな株もあって、高さ4メートル、直径にすると2.5メートルくらいまで成長します。この鉢はいわばミニチュア版。盆栽のように、小さくても形になるところが気に入っています。小さい方が年齢にして4歳くらい。僕の叔父が種から育てたものです。大きい方は5・6歳。より温暖な台湾で育てているので育ちが早いんです。

もともと暑くて乾燥した砂漠生まれの植物なので、育て始めるにはこれからの季節がぴったりです。留守しがちな人でも日当たりさえあれば大丈夫ですよ。ぜひあのイエメンで見た、目の覚めるような「砂漠のバラ」のピンク色を楽しんでもらいたいです。

それじゃあ、また来月に。

<掲載商品>

花園樹斎
植木鉢・鉢皿
・7月の季節鉢 アデニウム(鉢とのセット。店頭販売限定)

季節鉢は以下のお店でお手に取っていただけます。
 中川政七商店全店
 (東京ミッドタウン店・ジェイアール名古屋タカシマヤ店・阪神梅田本店は除く)
 遊 中川 本店 
 遊 中川 横浜タカシマヤ店
 *商品の在庫は各店舗へお問い合わせください

——

西畠 清順
プラントハンター/そら植物園 代表
花園樹斎 植物監修
http://from-sora.com/

幕末より150年続く花と植木の卸問屋「花宇」の五代目。
日本全国、世界数十カ国を旅し、収集している植物は数千種類。

2012 年、ひとの心に植物を植える活動「そら植物園」をスタートさせ、国内外含め、多数の企業、団体、行政機関、プロの植物業者等からの依頼に答え、さまざまなプロジェクトを各地で展開、反響を呼んでいる。
著書に「教えてくれたのは、植物でした 人生を花やかにするヒント」(徳間書店)、 「そらみみ植物園」(東京書籍)、「はつみみ植物園」(東京書籍)など。
花園樹斎
http://kaenjusai.jp/

「“お持ち帰り”したい、日本の園芸」がコンセプトの植物ブランド。目利きのプラントハンター西畠清順が見出す極上の植物と創業三百年の老舗 中川政七商店のプロデュースする工芸が出会い、日本の園芸文化の楽しさの再構築を目指す。日本の四季や日本を感じさせる植物。植物を丁寧に育てるための道具、美しく飾るための道具。持ち帰りや贈り物に適したパッケージ。忘れられていた日本の園芸文化を新しいかたちで発信する。
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