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愛しの純喫茶

愛しの純喫茶〜高松編〜 カフェ グレコ

投稿日: 2017年4月3日
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こんにちは。さんち編集部の尾島可奈子です。
旅の途中でちょっと一息つきたい時、みなさんはどこに行きますか?私が選ぶのは、どんな地方にも必ずある老舗の喫茶店。お店の中だけ時間が止まったようなレトロな店内に、煙草がもくもく。懐かしのメニューと味のある店主が迎えてくれる純喫茶は密かな旅の楽しみです。旅の途中で訪れた、思わず愛おしくなってしまう純喫茶を紹介する「愛しの純喫茶」。第6回目は、高松の商店街で間も無く創業40周年という老舗喫茶「カフェ グレコ」です。

香川を巡る旅に欠かせないのが県民御用達の路面電車、琴平電鉄(通称ことでん)。高松市内を走行することでんを見て驚くのが、長い長いアーケード商店街を突っ切るように走る姿です。高松はかつての城下町。「旅籠町」「磨屋町」など高松城のお膝もとで古くから町人街が栄え、それが現在の商店街に受け継がれています。

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そんなことでんに乗って瓦町駅で下車。この駅は香川県内を走ることでん3路線全てが乗り合わせる主要ターミナル駅です。駅から歩くこと数分、商店街の一角に思わず足を止めてしまう店構えの喫茶店を見つけました。お店の幅いっぱいの、古い世界地図のような看板。その下には独特な書体で「カフェ グレコ」の電飾。入り口のレトロな食品サンプルが旅行者を誘います。これは間違いなさそう。

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勇気を出して中へ入ると、一人か二人連れの男性客が目立ちます。スーツ姿に作業服。今日は平日、そろそろお昼どきです。赤いビロードの椅子に小さく体を収めて食事をとる背中が、ギリシア神殿風の柱やクラシックな照明とも妙に似合っています。聞けば世界初のカフェがイタリアの「グレコ」というお店だったとのこと。そのお店の名前をとって、内装もヨーロッパ調なのだそうです。

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さて、そろそろ注文を。メニューを開いてはじめに目に飛び込んでくるのは「モーニング」。なんと1日中やっているそうです。種類も6種類ほどあって目移りしますが、今朝は栗林公園で朝粥を食べてきたところ。ここはやはり、ランチのメニューを。メニューの一番上にあった生姜焼き定食を頼みます。

「生姜焼き、ワンです」

実はさっきから店内にはひっきりなしに生姜焼き定食のオーダーが響いていました。あちこちから掛かる注文をさばくように、店員のお姉さんは立ち止まることがありません。そのキビキビとした動きに見惚れていると、間もなく軽快なピアノ曲の間をぬって運ばれてくるいい香り。どん、とテーブルの置かれた定食は、さすが純喫茶、漆塗りのお盆などでなく銀のトレイに生姜焼きのお皿がのっています。さりげなく器の下に敷かれた紙ナプキンがはみ出しているのも、なんだか愛おしい。

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味はもちろん間違いなし。ボリュームも満点。これは働くお父さんたちがひっきりなしに入ってくるのもうなずけます。ペロリと完食したところで、食後のコーヒーを。定食とセットなら追加100円でいただけます。嬉しい。

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一息ついたところで、「すいません、満席なんです」と今入ってきたお客さんに詫びる声が聞こえてきました。

気づけばあっという間に店内は満員御礼。あまり長居してはいけません。身支度を整えながら、活気があるのに気忙しくない、なんだか港のような空気感だな、と思いました。この街に働く人、観光に来た人を受け入れてはちょっと栄養をつけてまた送り出す。

今度はモーニングの時間に、カウンター席に座ってみようかな。再訪の席に目星をつけつつ、高松の昼下がりに戻りました。

カフェ グレコ
香川県高松市田町11-2
087-834-9920
営業時間:7:00-18:00

文・写真:尾島可奈子
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