さんち 〜工芸と探訪〜

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白黒はっきり鹿児島巡り。旅の秘訣は色にあり?

投稿日: 2018年1月17日
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突然ですが、鹿児島に黒と白のユニークな色使いをした特急列車が走っているのを知っていますか?その名も「特急 指宿 (いぶすき) のたまて箱」。

薩摩半島に伝わる浦島太郎伝説にちなんで、たまて箱を開ける前の黒髪と開けた後の白髪をモチーフにしているそうです。

浦島太郎が受け取った玉手箱にちなんで、駅に到着すると白いミストがもくもくと吹き上がる、遊び心ある演出にも心をくすぐられます。

鹿児島を取り巻く「白黒」に注目

実は鹿児島を旅していると、「たまて箱」のほかにも白黒で対になっているものがたくさん見つかります。白と黒を通して見つめることで、新しい鹿児島の魅力が見えてくるかも‥‥。

ということで、今回は「工芸」「探訪」「食」の3つの視点から、鹿児島の白黒事情をご紹介します。

【工芸】鹿児島の白黒を語るなら、まずは「白もん」と「黒もん」

鹿児島を代表する工芸品、薩摩焼にも白薩摩 (白もん) と黒薩摩 (黒もん) の2種類があります。

白薩摩

華麗な装飾が施されることの多い白薩摩

鹿児島を代表する酒器、黒千代香 (焼酎の燗付器) も黒薩摩です

鹿児島を代表する酒器、黒千代香 (焼酎の燗付器) も黒薩摩です

もともと薩摩焼は、文禄・慶長の役の際、朝鮮から連れ帰った陶工たちにより窯が開かれました。

白い陶土から作られる白薩摩は、庶民の手に渡らない藩御用達の焼き物。やわらかな乳白色が美しく、貫入 (かんにゅう) と呼ばれる表面に入った細かなひびが特徴です。幕府への献上品としても生産され、豪華絢爛な絵付けが施された芸術性の高い作品が多く残っています。

一方で黒薩摩は、庶民が日常で使う雑器として広く親しまれました。鉄分を多く含む土を使い、黒い釉薬 (うわぐすり) で仕上げるため真っ黒な見た目になります。焼酎を直火で温める「黒千代香」と呼ばれる酒器が有名です。

藩主御用達の華やかな白薩摩と、庶民に愛用された野趣溢れる黒薩摩。鹿児島の白黒を語るなら、まず知っておきたいふたつです。

【探訪】桜島の火山灰と指宿の黒い砂風呂

さて、お次は探訪編です。先ほどご紹介した特急「指宿のたまて箱」、起点である鹿児島中央駅と指宿駅のあいだでも、興味深い白と黒を見つけることができるんです。

まず白はこちら。鹿児島市内では、年に数百回も小規模な噴火をしている桜島の火山灰が雪のように降り注いで街を白く染めます。

鹿児島のシンボル、桜島の噴火の様子

鹿児島のシンボル、桜島の噴火の様子

鹿児島市内で配布されている、火山灰を収集するための「克灰袋(こくはいぶくろ)」

鹿児島市内で配布されている、火山灰を収集するための「克灰袋(こくはいぶくろ)」

また、指宿にある黒はこちら。指宿の名物、体の芯から温まる「砂蒸し風呂」です。指宿では海岸の砂が温泉の熱に温められ、天然の砂蒸し風呂ができます。

山川砂むし温泉 砂湯里

温かな砂の上に仰向けになり、上から程よい重みのある砂をかけてもらいます

指宿の砂蒸し風呂は300年以上の歴史がある伝統的な湯治方法。砂の熱で血液の巡りが良くなり、リフレッシュ効果があるといわれています。浜辺で波の音に耳を傾けながらじっくり汗をかくのはとても爽快です。

空から舞い降りる白い灰に、体をすっぽり包み込む黒い土。

「たまて箱」の両端で、自分自身が白黒に染まる‥‥なんてこともあるのが面白いですね。

【食】かき氷の白くまに、スーパーに並ぶ黒糖菓子。甘味にも白黒あり。

旅の締めくくりはやはり、美味しいもので。

まずは鹿児島名物、白くま。かき氷にたっぷりの練乳をかけてカラフルなフルーツで彩った、見ているだけでわくわくするスイーツです。

鹿児島に来たからにはやはり、器に可愛くデコレーションされた本場の味を堪能したいところ。

店によってバリエーションがあるので、食べ歩きもおすすめ

店によってバリエーションがあるので、食べ歩きもおすすめ

そんな華やかな白くまと並んで鹿児島で愛されている甘味があります。それは黒糖菓子。

黒糖は、鹿児島に住む人たちにとって非常に身近な存在。来客用のお茶請けとして、角砂糖サイズの黒糖がそのまま出てくることもよくあります。

黒糖を使った焼き菓子「げたんは」も、鹿児島ではおなじみのおやつ。現地ではスーパーやコンビニなどで簡単に購入することができます。

「げたんは」という名前は、「下駄の歯」の形に似ていることに由来しているといわれています

「げたんは」という名前は、「下駄の歯」の形に似ていることに由来しているといわれています

いかがでしたでしょうか。鹿児島を散策していると、ほかにもさまざまな黒と白を見つけられるはず。旅を楽しむアクセントとして、ぜひ探してみてくださいね。

文:いつか床子
写真:尾島可奈子、鹿児島市、九州旅客鉄道株式会社、公益社団法人 鹿児島県観光連盟
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