さんち 〜工芸と探訪〜

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プラントハンター西畠清順に教わる、日本の園芸 十二ヶ月

8月 江戸っ子が夏に愛した「トキワシノブ」

投稿日: 2017年7月15日
産地: 未分類
編集:
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こんにちは。さんち編集部の尾島可奈子です。
日本の歳時記には植物が欠かせません。新年の門松、春のお花見、梅雨のアジサイ、秋の紅葉狩り。見るだけでなく、もっとそばで、自分で気に入った植物を上手に育てられたら。
そんな思いから、世界を舞台に活躍する目利きのプラントハンター、西畠清順さんを訪ねました。インタビューは、清順さん監修の植物ブランド「花園樹斎」の、月替わりの「季節鉢」をはなしのタネに。
植物と暮らすための具体的なアドバイスから、古今東西の植物のはなし、プラントハンターとしての日々の舞台裏まで、清順さんならではの植物トークを月替わりでお届けします。

8月はトキワシノブ。漢字では「常盤忍」と書いて、いかにも日本らしい、クラシックな響きです。今回はどんなお話が伺えるでしょうか。

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◇8月 江戸っ子が夏に愛した「トキワシノブ」

夏はちょっとでも涼しさを感じたいですよね。例えば風鈴は、リンリンという音と風に揺れている姿で涼を感じます。風を視覚化しているんですね。

植物も同じで、この時期は風の動きを見た目に感じられるような植物がいいですね。江戸時代中ごろ、庭師が普段出入りしている屋敷へ「夏の挨拶の贈りもの」として贈って人気を呼んだのが、トキワシノブです。濃い緑が風に揺れる姿はなんとも涼しげです。

当時は山苔をつけた竹にトキワシノブを巻きつけて、風鈴のように軒下に吊るす仕立てが一躍ブームにもなりました。

トキワシノブは他の植物に着生して成長する「着生シダ植物」です。自然の中ではよく樹皮に張り付いていますが、鉢植えでは苔などいろいろなものに茎を絡ませて伸びていきます。

その根茎がまるで猫の手のようで、なんとも憎めない可愛らしい見た目ながらしたたかさを備えた植物と言えます。

水が大好きなので、水やりと一緒に葉に霧吹きをしてあげると生き生きして、見た目にも一層涼しげになります。夏は直射日光の当たらない日陰の屋内で、冬は室内で育てれば一年中緑を楽しめますよ。江戸の庭師にならって夏の挨拶に贈ってもいいですね。

それじゃあ、また来月に。

<掲載商品>

花園樹斎
植木鉢・鉢皿
・8月の季節鉢 トキワシノブ(鉢とのセット。店頭販売限定)

*季節鉢は以下のお店でお手に取っていただけます。商品の在庫は各店舗へお問い合わせください。
 中川政七商店全店
 (東京ミッドタウン店・ジェイアール名古屋タカシマヤ店・阪神梅田本店は除く)
 遊 中川 本店 
 遊 中川 横浜タカシマヤ店

——

西畠 清順
プラントハンター/そら植物園 代表
花園樹斎 植物監修
http://from-sora.com/

幕末より150年続く花と植木の卸問屋「花宇」の五代目。
日本全国、世界数十カ国を旅し、収集している植物は数千種類。2012年、ひとの心に植物を植える活動「そら植物園」をスタートさせ、国内外含め、多数の企業、団体、行政機関、プロの植物業者等からの依頼に答え、さまざまなプロジェクトを各地で展開、反響を呼んでいる。
著書に「教えてくれたのは、植物でした 人生を花やかにするヒント」(徳間書店)、 「そらみみ植物園」(東京書籍)、「はつみみ植物園」(東京書籍)など。
花園樹斎
http://kaenjusai.jp/

「“お持ち帰り”したい、日本の園芸」がコンセプトの植物ブランド。目利きのプラントハンター西畠清順が見出す極上の植物と創業三百年の老舗 中川政七商店のプロデュースする工芸が出会い、日本の園芸文化の楽しさの再構築を目指す。日本の四季や日本を感じさせる植物。植物を丁寧に育てるための道具、美しく飾るための道具。持ち帰りや贈り物に適したパッケージ。忘れられていた日本の園芸文化を新しいかたちで発信する。
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