さんち 〜工芸と探訪〜

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プラントハンター西畠清順に教わる、日本の園芸 十二ヶ月 3月の桜

産地: 未分類
投稿日: 2017年2月25日
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こんにちは。さんち編集部の尾島可奈子です。
日本の歳時記には植物が欠かせません。新年の門松、春のお花見、梅雨のアジサイ、秋の紅葉狩り。見るだけでなく、もっとそばで、自分で気に入った植物を上手に育てられたら。そんな思いから、世界を舞台に活躍する目利きのプラントハンター、西畠清順さんを訪ねました。インタビューは、清順さん監修の植物ブランド「花園樹斎」の、月替わりの「季節鉢」をはなしのタネに。植物と暮らすための具体的なアドバイスから、古今東西の植物のはなし、プラントハンターとしての日々の舞台裏まで、清順さんならではの植物トークを月替わりでお届けします。

3月は桜。そろそろ開花予報が流れ出す頃です。日本人がこよなく愛する春の顔。その膨大な注文を受けるため、清順さんが代表を務める「そら植物園」では毎年、長野での「桜の枝切り合宿」で新年が始まるそうです。5日間で数千という枝を目利きするという清順さんに、早速桜のこと、伺っていきましょう。

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◇3月「桜」

前回も少し触れましたが、昔の日本でお花見といえば梅でした。梅から桜に取って替わったのは平安の頃から。庶民の間に広まったのは江戸時代頃だと言われています。

桜という名前の語源は、「さ」が田畑の神様、「くら」が神様が鎮座する場所。神様は大のお酒好き、お祭り好きです。桜の木の下で宴を開くことが、自然と農耕の始まるこの季節の行事になっていったんだと思います。

今回季節鉢に選んだ桜は「旭山桜」の盆栽仕立て。背丈が大きくならない矮性(わいせい)種ながらたくさんの花をつけるので、鉢に入れた状態で「小さな花見」を楽しむことができます。桜の魅力が凝縮された鉢です。水やりを忘れなければ、八重の大き目の花をたくさんつけてくれます。

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◇桜=日本のもの?

実は桜の起源も、日本とは限らないんですけどね。中国、韓国、ヒマラヤという人もいる。中国にも桜は自生するし、桜=日本のもの、とは決めつけない方がいいかもしれない。それでも、日本でもっとも愛でられた樹木であることには、変わりありません。神様が座る木がこれだと決めたというのは、それだけ別格だったということです。名前はそういう証拠やから。それじゃあ、また来月に。

(ひとこと)
プラントハンターは、初めて見た木が梅なのか桃なのか桜なのか、花も葉もない状態で一瞬でわからなければいけません。もっと言えば同じ桜でも何の種類か、いつ頃に、何色の花が咲くのか。一流のプラントハンターは、それが冬芽を見ただけで、パッとわかるんですよ。

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<掲載商品>
花園樹斎
植木鉢・鉢皿
・植物(鉢とのセット):以下のお店でお手に取っていただけます。
 中川政七商店全店
 (阪神梅田本店・ジェイアール名古屋タカシマヤ店は除く)
 遊中川 本店 
 遊中川 神戸大丸店
 遊中川 横浜タカシマヤ店
 *商品の在庫は各店舗へお問い合わせください

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西畠 清順
プラントハンター/そら植物園 代表
花園樹斎 植物監修
http://from-sora.com/

幕末より150年続く花と植木の卸問屋、花宇の五代目。
日本全国、世界数十カ国を旅し、収集している植物は数千種類。日々集める植物素材で、国内はもとより海外からの依頼も含め年間2,000件を超える案件に応えている。2012年、ひとの心に植物を植える活動「そら植物園」をスタートさせ、植物を用いたいろいろなプロジェクトを多数の企業・団体などと各地で展開、反響を呼んでいる。著書に『教えてくれたのは、植物でした 人生を花やかにするヒント』(徳間書店)、『プラントハンター 命を懸けて花を追う』(徳間書店)、『そらみみ植物園』、『はつみみ植物園』(東京書籍)
花園樹斎
http://kaenjusai.jp/

「”お持ち帰り”したい、日本の園芸」がコンセプトの植物ブランド。目利きのプラントハンター西畠清順が見出す極上の植物と創業三百年の老舗 中川政七商店のプロデュースする工芸が出会い、日本の園芸文化の楽しさの再構築を目指す。日本の四季や日本を感じさせる植物。植物を丁寧に育てるための道具、美しく飾るための道具。持ち帰りや贈り物に適したパッケージ。忘れられていた日本の園芸文化を新しいかたちで発信する。
聞き手:尾島可奈子
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