さんち 〜工芸と探訪〜

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縁起のいい「ふくら雀」に込められた願い 美濃焼の豆皿(倉敷意匠計画室)

投稿日: 2019年1月18日
産地: 倉敷
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特集「産地のうつわはじめ」

中川政七商店の全国各地の豆皿

11窯元の豆皿をご紹介していきます

心も和んでふくよかに

「ふくら雀」はまんまるにふくれた雀の異称で、寒さをしのぐために羽をふくらませた状態をあらわします。

ふくふくと肥えふくれたその佇まいから、食物に飢えることなく子孫繁栄していくようにと願いが込められ、縁起ものとしてもたいへん喜ばれました。

羽毛のひとつひとつの模様まで、陽刻(ようこく)*1で丹念に表現された姿は、モダンでありながらどこかアンティークのように懐かしさも漂います。
(*1)陽刻:文字や絵などを浮き上がらせて彫ること

食卓に奥行きを感じさせるスパイスの一皿として、木製家具をとまり木に戯れるふくら雀をインテリアに見立てたり。

小さく可憐なそれらを手にとり眺めていると、知らずしらず、心が和んでふくよかな気持ちに満たされます。

美濃焼 倉敷意匠計画室の豆皿

焼き物技術に革新をもらたらした、「須恵器」の到来

岐阜県土岐市・多治見市・瑞浪市(みずなみし)・可児市(かにし)にまたがる地域でつくられる美濃焼(みのやき)。起源は1300年ほど前の飛鳥時代まで遡ります。

それまで日本の焼き物は、窯を用いずに野焼きした縄文土器や弥生土器などが主流でした。5世紀始め頃(古墳時代)に、朝鮮半島を経由して渡来した新しい焼き物が「須恵器(すえき)」です。

須恵器と野焼きの違いは、窯を使うこと。須恵器は1000度以上の高温状態を保った窯で焼きあげるため、青く硬く焼き締まります。脆くて壊れやすい野焼きの土器に比べ、割れにくく丈夫なため瞬く間に全国に広がっていきました。この須恵器こそが、美濃焼の始まりといわれています。

美濃桃山陶の「織部好み」

日本の茶陶文化が最も華やいだといわれる安土・桃山時代。美濃焼は、のちの国宝、志野茶碗 銘「卯花墻(うのはながき)」を生み、茶陶の一大産地へと発展していきました。

また、漫画『へうげもの』でも知られる古田織部の故郷は美濃です。豊臣秀吉に仕えながらも千利休に傾倒し、利休の死後は「天下の茶人」となりました。

創意工夫を凝らして織部焼を生みだし、左右非対称でいびつな形のなかに美を見出す芸術を「織部好み」と呼んで一世を風靡。利休七哲*2 のひとりとされる織部は、「茶の湯の祖は千利休、作陶の祖は古田織部なり」と、いまでも語り継がれています。

(*2)利休七哲:千利休の高弟7人を指す呼称。漆屋源三郎(松屋久重)の「茶道四祖伝書」に”七人衆”として、加賀の肥前(前田利家)、蒲生氏郷、細川忠興、古田織部、牧村兵部、高山南坊(右近)、芝山監物の名を挙げているのが初見とされる。

美濃焼には、織部のほか、志野、黄瀬戸などの代表的な釉薬が伝わり、それぞれが美濃焼らしさを醸します。

江戸時代から続く町並み、岡山県倉敷市を拠点とする「倉敷意匠計画室」

「倉敷意匠計画室」は、岡山県倉敷市を拠点に活動する生活雑貨メーカーです。

「今も残る手仕事の伝統を意識しながら、現在の暮らしに寄り添う品々を送り出したい」という願いとともに、全国各地の作家や職人さんとコラボレーションしながら、オリジナルのアイテムを企画販売されています。

古くから使い込まれてきた生活道具を眺め、様々なインスピレーションを受け継ぎながら。懐かしくて新鮮な美濃の豆皿をじっくり、眺めてみてはいかがでしょうか。

掲載商品


倉敷意匠 ふくら雀の陽刻豆皿
各1,500 円(税抜)




豆皿の写真は、お料理上手のTammyさんが撮ってくださいました。他にも普段の食卓のコーディネイトの参考になるような写真がたくさんあります。Instagramも、ぜひ覗いてみてください。 文:中條美咲



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