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愛しの純喫茶

愛しの純喫茶 〜鎌倉編〜 イワタ珈琲店

投稿日: 2016年11月25日
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こんにちは。さんち編集部の井上麻那巳です。
旅の途中でちょっと一息つきたい時、みなさんはどこに行きますか?私が選ぶのは、どんな地方にも必ずある老舗の喫茶店。お店の中だけ時間が止まったようなレトロな店内に、煙草がもくもく。懐かしのメニューと味のある店主が迎えてくれる純喫茶は密かな旅の楽しみです。旅の途中で訪れた、思わず愛おしくなってしまう純喫茶を紹介する「愛しの純喫茶」。第1回目はたくさんのカフェがある駅前でもひときわ目立つ老舗、鎌倉のイワタ珈琲店です。

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鎌倉駅東口を出てすぐのにぎやかな小町通り、可愛らしい食品サンプルにレトロなタイポグラフィで「イワタ珈琲店」のサイン。これは名店の予感しかしないと迷わず店内へ入ると、そこは分厚いホットケーキが評判の有名店でした。満席の店内の中、入ってすぐに人数とホットケーキの注文があるかどうか聞かれます。聞けば焼くのに20分ほどかかるとのこと。何の前知識もなく、ランチを食べたばかりでおなかはいっぱいだったけれど、好奇心には勝てずホットケーキとコーヒーをオーダーしました。

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開店前の様子。10時のオープン後は常連さんと観光客の方々で賑わいます。

創業71年の風格はありながら、きれいに手入れされた店内は清潔で、品が良い。その秘密を、3代目店主の岩田亜里紗さんにうかがいました。お店は、形あるものは、どうしても朽ちてしまう。でもお店は変わらないでほしいという昔からのお客さんからの声を受けて、ソファをデザインそのままに復刻したり、テラスを建て替える時になるべく以前の雰囲気を残したりと隠れた努力をしているそうです。昭和23年から働いているスタッフと家族同然に働き、常連さんを大切にする店主の気持ちがお店のひとつひとつを形づくっていました。

そうこうしているうちに、念願のホットケーキが運ばれてきます。60年ほど前から看板メニューのホットケーキは、銅板の上、当時から変わらぬレシピでじっくり焼くこと20分。熱々のホットケーキに大きなバターとたっぷりのシロップをかけて、いただきます。

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ホットケーキばかりに目がいってしまいがちですが、コーヒーは横浜のキャラバンコーヒーによるイワタ珈琲オリジナルブレンド。期待通りの苦味とコクです。

ショーケースに並ぶケーキも懐かしい味でおいしい。

ショーケースに並ぶケーキも懐かしい味でおいしい。



ついさっきランチを食べたことも忘れ、分厚い2枚のホットケーキをペロリ。変わらないために変わっていく老舗の味は、おなかのキャパシティなんてものともしないのでした。


イワタ珈琲店
鎌倉市小町1-5-7
0467-22-2689

文・写真:井上麻那巳
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