さんち 〜工芸と探訪〜

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産地で晩酌

宍道湖七珍、最高のシジミ汁で〆る松江の夜

投稿日: 2017年10月10日
産地: 出雲・松江
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こんにちは。さんち編集部の尾島可奈子です。

旅先で味わいたいのはやはりその土地ならではの料理です。あとは地酒と地の器などがそろえば、もうこの上なく。産地で晩酌、今夜は松江で一杯。

なんでも松江には”スモウアシコシ”と呼ばれる宍道湖の珍味があると聞いて、昭和39年創業の「やまいち」さんののれんをくぐります。

宍道湖に注ぐ川沿い、新大橋のたもとにたつ「やまいち」さん。看板に宍道湖に沈む夕日が注ぎます

まだ夜と言うには早い、午後4時半。カウンターに腰を落ち着けると、目の前にはたっぷりと盛られた大皿料理、味のある手書きのお品書き。

この景色だけで幸せな気分になりますが、さらに目を引いたのがカウンター奥で湯気を立てるおでん。

おでん

松江の居酒屋さんでは冬に限らず、一年中おでんが並ぶのだそうです。

まずは地酒「豊の秋」を頼みつつ、お目当ての「スモウアシコシ」と、おでんも何品か食べたいな。ご主人におすすめを尋ねます。

―今日は、赤貝とモロゲエビだね。モロゲエビは今が出始めで、揚げると甘みが出ておいしいよ!

モロゲエビ!これこそがお目当ての「スモウアシコシ」のひとつらしいのです。

松江には淡水と海水の混ざる宍道湖が育んだスズキ、モロゲエビ、ウナギ、アマサギ、シラウオ、コイ、シジミがあり、これらは宍道湖七珍と呼ばれます。あまり多いので、地元の方は相撲発祥の地とされる松江らしく「スモウアシコシ」と覚えるそう。

まずは大皿にたっぷりと盛られていた赤貝で一杯

宍道湖七珍のひとつモロゲエビは、地元出西窯の器によそわれて出てきました

唐揚げでいただいたモロゲエビは、はじめカリっと、奥歯でじゅわっと、噛むほどにうまみが口の中に広がります。宍道湖の恵みに感謝せずにはいられません。

お酒と旬の一品で程よく体も温まってきたところで、先ほどからグツグツと幸せな音を立てているおでんを頼みます。

大きな具には女将さんがハサミを入れてくれる

お任せで選んでくれたのは里芋、春菊、厚焼き玉子、それに丸ごと一杯のイカ。春菊はさっと出汁にくぐらせれば十分。厚焼き玉子はやまいちさんオリジナルの具材だそうです。

イカは大皿に並んでいたものを出汁で茹でてから出してくれます。

おでんの具材

しっかり出汁がしみた里芋と玉子焼き、シャキッとした歯ごたえの春菊、プリップリのイカ。美味の前では言葉はいらず。お酒もお箸もよく進みます。

さてお腹もふくらんで、最後はもちろん宍道湖七珍、シジミで〆を。ふっくらしたシジミが溢れるほどに入ったお味噌汁で堪能します。

漁獲量日本一、宍道湖のシジミがたっぷり

合わせ味噌にシジミの出汁が効いて、沁みる美味しさとはまさにこのこと。宍道湖の恵みにまたしても感謝して、ごちそうさまです。

美味しいものたちとのご縁を授けてくれた出雲大社にお礼参りに行くべきか、そんなことを思いながら、お店を出るとちょうど日が沈む頃合い。お店から川沿いを歩くと、遠くに宍道湖へ沈む夕日がみえました。

「ばんじまして」と、出雲の夕方のあいさつを使ってみたくなる

こちらでいただけます

やまいち
島根県松江市東本町4-1
0852-23-0223

構成:尾島可奈子
文:田中佑実
写真:尾島可奈子
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