さんち 〜工芸と探訪〜

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有田焼の染付豆皿(梶謙製磁社) 熟練の職人が手描きした、絵付けの味わいを楽しむ

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特集「産地のうつわはじめ」

中川政七商店の全国各地の豆皿

11窯元の豆皿をご紹介していきます

はじまりは、調味料用の「手塩皿」

今回ご紹介するのは、有田焼の「染付」シリーズです。小ぶりな佇まいと、中央に描かれたワンポイントの絵付けがなんとも愛らしい豆皿。

中川政七商店の有田焼の豆皿

そのはじまりは、有田で生産されていた調味料用の「手塩皿」だといわれています。

古くは食膳の不浄を払うため、また好みで少量の塩や薬味を盛って食膳に添えるため、数多くつくられました。

中川政七商店の有田焼の豆皿

こうしたゆかりのある地で、創業から250年以上焼き物を続けている老舗窯元「梶謙製磁社」とともに、素地に藍色のみで絵付けをした染付の豆皿をつくりました。

鹿・鶴・松・竹・梅と縁起のよいモチーフを、一つひとつ、女性の絵付け師さんが手描きで表現しています。さりげない濃淡や細やかな線が、職人の手仕事ならではの味わいです。

中川政七商店の有田焼の豆皿

料理を引き立てる美しい白磁に素朴な絵柄を合わせたお皿は、おもてなしはもちろん、普段の食卓にも使いやすいのが魅力です。

中川政七商店の有田焼の豆皿


国内で最初につくられた磁器「有田焼」 

華やかな絵付けの伝統的な有田焼。有田観光協会提供。

伝統的な有田焼

「有田焼」のはじまり

江戸時代の初め、朝鮮人陶工・李参平らによって有田町の泉山で磁器の原料となる陶石を発見し、日本で初めて白磁のうつわを焼いたことから「有田焼」が始まったと伝えられています。透き通るような素地の白さと、繊細で華やかな絵付けが特徴です。


「有田焼」の特徴は大きく3つ

一般的にいわれる伝統様式は、藍一色で伸びやかに描かれた「古伊万里様式」、余白を生かした絵画的な色絵の「柿右衛門様式」、染付・色絵・青磁の技法を駆使した「鍋島藩窯様式」の大きく3つに分けられます。

磁器と陶器のちがい

磁器の原料には「陶石」と呼ばれる岩石を用います。陶石は、白くて堅く、吸収性がありません。一方の陶器は、土(粘土)を原料に用います。吸水性があり、磁器に比べると素地の焼きはやわらかいことが特徴です。

1616年に採石が始まった泉山磁石場は、400年間に渡り削り取られてきたことで、一山のほとんどが掘り尽くされ、白い磁肌を見せながら大きく扇形に広がっています。

泉山磁石場

400年前、日本ではじめて磁器の元となる「陶石」が取れた有田の〈泉山磁石場〉

絵付けの技法・染付(そめつけ)とは

成形した生地に、焼くと美しい藍色に発色する呉須(ごす*1)で絵付けをし、透明の釉薬を掛けて焼く技法のこと。呉須が還元焔焼成(*2)で藍色に変わり、深みのあるコバルト模様が現われます。

*1)呉須:酸化コバルトを主成分とする顔料で、名前は中国の産地名に由来する。深い藍色となる釉薬 *2)還元焔焼成:窯の中に送り込む空気の量を加減して、酸欠状態で器を焼く焼成法のこと。呉須や釉薬に含まれている酸化鉄から酸素を奪い、美しい発色に  

つくり手・梶謙製磁社の「型の美術館」

染付シリーズを手がける「梶謙製磁社」では、梶原家で江戸時代から使われてきた「型」を大切に保管し、展示しています。そのどれもが、現在のように石膏や機械がなかった時代に、さまざまな形状を表現するために考え出されたものです。

三寸(9cm)程度から四尺(1m21cm)を越える大皿の型まで、数千点にものぼる内から一部が展示されています。




絵付けは一つひとつ、女性の職人さんの手で

豆皿に施された5種類の絵付けは、いずれもひとりの女性が担当しています。転写プリントの方が効率よく、同品質の再現も可能。ただ、それではいまひとつ、味わいが物足りない。

つくり手の手跡や息遣いを感じられる部分に、うつわ選びの楽しみは潜んでいると思います。手描きならではの、微妙な揺らぎや釉薬の濃淡を、ぜひお手にとって比べてみてください。



中川政七商店の有田焼の豆皿





掲載商品

有田焼の染付豆皿  鶴/鹿/松/梅/竹(中川政七商店)
¥1,300(税抜)





豆皿の写真は、お料理上手のTammyさんが撮ってくださいました。他にも普段の食卓のコーディネイトの参考になるような写真がたくさんあります。Instagramも、ぜひ覗いてみてください。



文:中條美咲
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