さんち 〜工芸と探訪〜

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食卓をもっと鮮やかに彩る「あ」「うん」の狛ねこ波佐見焼 波佐見焼の豆皿(BARBAR)

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特集「産地のうつわはじめ」

中川政七商店の全国各地の豆皿

11窯元の豆皿をご紹介していきます

猫と植物模様の陽刻の妙!モチーフは輸出用につくられた古伊万里焼き?

今回ご紹介するのは、鮮やかに食卓を彩る「あ・うん」の波佐見焼の豆皿です。

モチーフは、「狛犬」ならぬ「狛猫」。明治時代初期に輸出用につくられた古伊万里焼きです。陽刻(ようこく)*1)の技法で、猫と植物模様がクラシカルに表現されています。対になった2匹の狛猫は、魔除けの役割も担っているのだそう。

紅茶に添えるお砂糖やクッキー、ちょっとした洋菓子のふるまい用として。アクセサリーなど、大切にしている装身具を置くための、インテリアとしても活躍します。

*1)陽刻(ようこく):文字・模様・画像が浮き出るように彫刻すること
波佐見焼の豆皿 BARBAR
波佐見焼の豆皿

豊臣秀吉が率いた「焼き物戦争」とは?

波佐見町の前身である波佐見村で本格的に磁器の生産が始まったのは1500年代末のこと。きっかけは、豊臣秀吉による朝鮮出兵、文禄・慶長の役 (1592~1598年)でした。

この戦いは別名を「焼き物戦争」とも呼ばれています。各地の大名たちは、朝鮮王朝時代の焼き物と築窯(ちくよう)の高い技術を得るために、朝鮮から多くの陶工たちを引き連れました。

彼らに技術を伝承してもらいながら、波佐見村「木の畑ノ原」「古皿屋」「山似田」の3か所に巨大な階段状連房式登窯*2)を築き、1599年、本格的に磁器づくりが始まりました。

*2)連房式登窯(れんぼうしきのぼりがま):焼成室(房)を斜面に複数連ねた窯の総称で、現在一般的に狭義の「登り窯」と呼ばれている窯のことを指す。波佐見で18世紀に出現した窯は、全長100メートルを超え、焼成室は30室以上、全長160メートルを超えるものも見られた。

分業の職人仕事で支えられる波佐見焼

長崎県波佐見町の風景

長崎県で唯一海と面していない波佐見町

明治期以降の長い間、隣町の有田町でつくられる「有田焼」として販売がされてきたため、名前が表に出ることは少なかったですが、日常使いのうつわの一大生産地として、日本の陶磁器市場を支えてきました。

波佐見焼は、量産をたいへん得意とします。町内に点在するいくつもの工房は、それぞれが専門の役割を担っており、「型屋」「素地屋」「窯屋」など分業体制をとることによって、それぞれの技術は高い精度で発展してきました。工波佐見町が一体となり、一枚のうつわがつくられています。

波佐見町「型屋」の岩永喜久美さんの作業風景
長崎県波佐見町「村松生地」の信輔さん作業風景
釉薬はすべて手作業で塗る

たくさん・手早くつくるために技術は磨かれ進歩する。そのことを今に教えてくれるのが、波佐見の焼き物です。

気持ちが高揚し、ワクワクする陶磁器を生みだす「BARBAR」

陶磁器の伝統が息づく長崎県波佐見町で、「自分達がかっこいいと思うもの、気持ちが高揚し、ワクワクする陶磁器」を手がけるブランドがあります。

今回ご紹介した「狛猫 たたら3寸皿」を手がける「BARBAR」です。彼らの信念は、以下の3つ。

1.ものづくりの現場で培われてきた技術
2.時代を超えても変わらない魅力
3.自由で枠にとらわれないアイデア

「楽しい!かっこいい!おもしろい!」。ダイレクトに感覚を呼び覚ます、現在進行形の波佐見焼を、このシリーズから感じてみてください。

波佐見焼マルヒロの直営店

掲載商品


BARBAR 狛猫 たたら3寸皿
1,600円(税抜)

豆皿の写真は、お料理上手のTammyさんが撮ってくださいました。他にも普段の食卓のコーディネイトの参考になるような写真がたくさんあります。Instagramも、ぜひ覗いてみてください。 文:中條美咲


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