さんち 〜工芸と探訪〜

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お正月に身につけたい、縁起のいい着物の柄6選

投稿日: 2017年12月17日
産地: 読みもの
編集:
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もうすぐお正月。毎年のことながら、何でこんなに楽しみなのでしょう。

大掃除をして、おせちを仕込んで、門松を飾ってと、大忙しのお正月準備。忙しい忙しいと言いながらも、1年でいちばん季節を楽しんでいる歳事かもしれません。

さて、そんな始まりの日、みなさんはなにを着て過ごされますか?

私は毎年、新しい服を着ることにしています。小さい頃からの習慣で大人になってからもなんとなく続けていたのですが、調べてみると「着衣始 (きそはじめ) 」という江戸時代の験担ぎなのだそうです。

1年でいちばんのハレの日にはやっぱり着物が着たい。せっかくなら、うーんとめでたく迎えたい!

そこで、お正月にちなんだ「縁起のいい柄」をピックアップしてみました。

鳩 : 開運招福・勝負運上昇 ( 水仙: 知性・長寿 )

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まずは、平和の象徴、鳩。由来は旧聖書「ノアの方舟」で、洪水の終了を知らせたことにあるのだそうです。

ピカソが子どもの名前にするほど好きだった鳥であり、国際平和擁護会のポスターに描かれたことでも知られていますね。日本では神の使いともされ、良い知らせを運んできてくれると言われています。

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着物全体でひとつの絵となるよう仕上げられた「絵羽 (えば) 模様」で、背中には大きな日の出が描かれている、なんとも縁起よく、美しい柄です。日本の伝統的な「型染め」という手法で、手仕事で丁寧に染められています。

また、鳩と一緒に描かれている水仙は、知性の象徴でもあり、めでたいことの前兆である瑞兆 (ずいちょう) の花でもあります。賢明で正しい一年となりそうです。

亀甲 : 長寿・健康

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六角形の「亀甲」は、その名の通り亀の甲羅の形を表す柄です。「鶴は千年、亀は万年」と言われる通り、長寿・健康を願う縁起物として知られています。

また長寿だけでなく、昔は不幸が起きた時に「つるかめ」と言葉を発して、「縁起直し」をしていたのだそう。なんだかかわいい習慣です。

唱えるだけでもめでたい亀、身につけるなんてどれだけ縁起のいいことでしょう。

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立体のような亀甲柄と亀甲型に乗った鈴玉で構成された、なんとも素敵な帯。朱と銀でできた鈴の束が金色の織りの上に乗って、金銀の掛け合わせがお正月の祝いを盛り上げます。

シンプルな着物と合わせても、この帯を締めると一気に華やかな印象になりそうです。

クローバー : 幸運・幸福

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幸運のモチーフとして知られているクローバー (和名:シロツメクサ) 。小さい頃、花冠を作って遊んだという方も多いのではないでしょうか。身近にある、めでたい植物です。

三つ葉はキリストの三位一体、四つ葉は葉脈が十字架に似ていることから幸運の象徴とされてきました。ちなみに四つ葉の発現率は10万分の1だとか。見つけると嬉しくなりますね。

お正月に身につけたい、縁起のいい着物の柄6選

雪のように白い生地に、ひらひらと散るクローバー。すごいのは、その織りの技法です。最終的な図版に合わせて、糸の段階で一部分だけに色を摺り込ませておき、その糸を織り上げていくとクローバーの柄が出てくるのだそう。

新潟県十日町の職人さんによる手作業で、「手摺込み絣 (てすりこみがすり) 」と呼ばれています。

雀 : 家内安全・富の象徴 ( 南天:難転 )

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実は昔から「吉鳥」と言われ、縁起のいい鳥とされている雀。

「厄をついばむ」とされ、一族繁栄や家内安全の象徴です。また、ふっくらとした丸っこい形から「豊かさを表す縁起物」ともされています。

冬に見るまんまるのふくらすずめ、かわいいですよね。

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雀の柄が描かれた、着物と帯。羽をイメージしたという流れる雲の上に、雀が止まっています。

また、色味の強い着物には柔らかい色で、淡い色には美しい朱赤で、ところどころに描かれた「南天」との組み合わせが素敵です。

南天も「難転 (難を転じて福となす) 」と結びつくことからお正月でもよく見かける縁起のいいモチーフです。

鶴 : 長寿・夫婦円満・繁栄

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亀と共に、長寿の縁起物として有名な鶴。また、鶴は夫婦の仲がいいことから、夫婦円満の象徴として結婚式でもよく見かけます。

こちらは向鶴(むかいつる)という名前の柄。「向かい文様」と呼ばれる"ひとつの枠の中で、ふたつの文様が対面している柄"の鶴デザインのこと。

夫婦円満の鶴がつがいとなっており、めでたさ満開です。

お正月に身につけたい、縁起のいい着物の柄6選

遠くから見ると無地に見える向鶴のデザインは、「江戸小紋」と呼ばれているもの。粋な柄ですが、誕生の背景はなんだか愉快です。

その昔、着物の豪華さを競うようになった大名たち。それを見かねた幕府は規制をかけたそうです。そこで生まれたのが江戸小紋。“遠くから見ると無地だけど、近くで見ると柄がある”というのが特徴です。

その名の通り、今も東京の染め屋さんで作られているもの。手漉き和紙の型紙に彫刻して模様をつくり、職人さんの手作業によって染められます。

彫刻、型付け、地染め、蒸し、水洗い、と工程が多く、手間ひまかけて作られる技の詰まった繊細な生地です。

鱗柄 : 厄除け・再生

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蛇が脱皮することから、厄を落とし再生するという意味のある鱗柄。身を守る、身を固めるなどの縁起にちなんで、厄除けの図柄として使われることが多いようです。

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京都の西陣で織られた帯。振り袖の帯などを作られている職人さんと着物ブランド“THE YARD”が協業で完成した帯だそうです。手間ひまかけ「型染め」で、丁寧に染められた美しい生地です。

「京袋帯」といい、長さが短めで一重太鼓用のインフォーマルな帯ですが、素材がシルクなので畏まり過ぎない初詣には、バランスのいい帯ではないでしょうか。



「一年の計は正月にあり」と言われるほど大事な日とされているお正月。新しい年、楽しいことがたくさんあるよう、縁起ものを身にまとって新年を迎えてみてはいかがでしょうか。


< 掲載商品 >
DOUBLE MAISON

< THE YARD >
 ・ クローバー「十日町 手摺込み絣」着物
 ・ 鶴 「江戸小紋 向鶴」着物
 ・ 鱗 西陣 京袋帯


協力: 株式会社やまと
文 : 西木戸弓佳








この記事は2016年12月29日公開の記事を、再編集して掲載しました。
ご紹介している着物は2016年以前に発売のものです。在庫状況は時期により異なります。
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